ドバイの不動産を検討していると、魅力的な話が続くほど、ふとこんな不安がよぎるのではないでしょうか。
「話は魅力的だが、本当に大丈夫なのか」
「日本語で対応してくれるから、大丈夫だと思う」
「今さら『それは詐欺では』とは聞きづらい」
この不安は、情報が足りないから生まれるのではありません。目の前の話が信用できるかどうかを、自分で確かめる手順を知らないから消えないのです。手口を10個覚えても、自分のケースが当てはまるかは判定できません。必要なのは手口のカタログではなく、照合の手順です。
先に結論をお伝えします。ドバイ不動産は、契約前・支払い時・支払い後のそれぞれの段階で、公的機関が公開している情報に照らして、自分で確かめられる市場です。リスクは物件そのものにあるのではなく、確かめる順番を飛ばすことにあります。
本記事が扱うのは、刑事事件としての詐欺を告発することではありません。取引の前後で、あなた自身がDLD(ドバイ土地局:不動産登記を管轄するドバイ政府機関)の公式サイトなどを使って確認できることに絞って解説します。まずは、日本政府が何と言っているかから見ていきましょう。
※本記事の情報は2026年7月時点のものです。制度・手数料・窓口は改定されることがあるため、実際のご契約前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。
「ドバイ不動産の詐欺」で実際に起きていること

「詐欺」と検索したとき、多くの記事はいきなり手口のリストを並べます。しかしその前に確認すべきなのは、公的な機関がこの問題をどう記述しているかです。手口の解説は誰でも書けますが、一次情報に基づく記述は、記事の信頼性を最初に決めます。
ここでは、公的な一次情報を2つの視点で確認していきます。
日本政府が公式に注意喚起している
ドバイの不動産に関連する金銭トラブルについては、日本政府自身が公式に注意を呼びかけています。代表的な一次情報は次の2つです。
| 発信元 | 文書 | 要点 |
|---|---|---|
| 在ドバイ日本国総領事館 | 最近の詐欺被害等に関する注意喚起(2023年3月20日) | 在留邦人・渡航者を対象に、金銭被害への注意を呼びかけている |
| 外務省 海外安全ホームページ | UAE 安全対策基礎データ(2024年4月2日更新) | UAEの安全対策の基礎情報として、金銭をめぐるトラブルに触れている |
重要なのは、これらの文書が問題を「詐欺」という刑事の言葉だけでなく、日本人同士の金銭トラブルとして記述している点です。つまり、遠い異国の見知らぬ犯罪者ではなく、日本語で日本人とやり取りするなかで起きうる、という前提で書かれています。
「日本語で対応してくれる」は安心材料にならない
多くの方が安心の根拠にしているのが「日本語で対応してくれるから大丈夫」という点です。しかし、この安心の根拠こそ、政府文書では注意点として挙げられています。
在ドバイ日本国総領事館は、2021年5月の注意喚起で次のように記述しています。
ドバイ・UAEで問題が発生していると見せかけて、実際は全て日本国内で実行されている犯罪と強く推認される事案が多発している。
出典:在ドバイ日本国総領事館の注意喚起(2021年5月)(公開前に原文を再確認)
相手が日本人であること、日本語で完結することは、それ自体が安全を意味しません。ここでは善悪を断じるのではなく、政府がそう記述しているという事実だけを押さえておきます。安心の根拠を「言語」ではなく「照合できる事実」に置き換えることが、この記事全体の主題です。
詐欺・金銭トラブル・投資の失敗は別物

話を進める前に、混同されがちな3つの言葉を切り分けておきます。「詐欺」「金銭トラブル」「投資の失敗」は、どれも「損をした」という結果は似ていても、意味も、対処する場所もまったく異なります。ここを最初に分けておかないと、本来は交渉できる話まで「詐欺だ」と早合点したり、逆に自己責任の判断ミスを「詐欺のせい」と取り違えたりします。
ここでは、3語の違いを2つの視点で整理していきます。
3語の違いは「誰が裁くか」で分かれる
3つの言葉は、「誰が裁くか(どこで扱われるか)」で区別すると整理できます。
| 言葉 | 意味 | 扱われる場 | 主な相談先 |
|---|---|---|---|
| 詐欺 | 人を欺いて財産を交付させる犯罪 | 刑事(捜査機関・裁判) | 警察・総領事館 |
| 金銭トラブル | 当事者間の約束や支払いをめぐる争い | 民事(当事者間・裁判) | 弁護士・関係当局 |
| 投資の失敗 | 判断の誤りによる損失(違法行為なし) | 自己判断の領域 | —(事前の情報収集で予防) |
「損をした」という入口が同じでも、出口はこれだけ違います。ドバイ不動産投資そのものの判断材料は、ドバイ不動産投資の失敗パターンを整理した解説記事で扱っています。本記事は、このうち「詐欺」と「金銭トラブル」、つまり制度に照らして確認できる部分に絞ります。
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「詐欺だ」と決めつけると交渉の機会を失う
切り分けが大切なのは、防御のためだけではありません。「詐欺だ」と決めつけすぎると、本来は交渉できたはずの条件まで、自分から手放してしまうことがあるからです。
たとえば手数料や費用の負担割合は、多くの場合「制度から外れた不正」ではなく「条件の問題」です。制度から外れているのか、それとも条件が自分に不利なだけなのか——この2つを分けられれば、後者は交渉の対象になります。ここでは軸だけを示し、具体例は後半(誤解されやすいものの章)で扱います。
「ドバイだから」で判断が鈍る仕組み
手口の数を増やすより、判断が鈍る条件を知るほうが、はるかに応用が利きます。ここでも頼りにするのは、体験談ではなく政府文書です。
ここでは、判断が鈍る仕組みを2つの視点で解説していきます。
日本で同じ話をされたら受けるか、と置き換える
在ドバイ日本国総領事館「詐欺被害防止のために ~資料編~」(2021年1月)は、判断が鈍る仕組みそのものを次のように指摘しています。
一般的な『ドバイ』のきらびやかな印象を利用して、日本国内ではだまされないような、一見、突拍子もないような内容を利用してきます。
出典:在ドバイ日本国総領事館「詐欺被害防止のために ~資料編~」
ここから導ける自己点検はシンプルです。「もし同じ話を日本で、ドバイという言葉抜きで持ちかけられたら、自分は受けるだろうか」と置き換えてみることです。手口を10個覚えるより、この一つの問いのほうが、あらゆるケースに使えます。
詐欺は3つの段階を経て成立する
同じ資料は、詐欺が成立する過程を3つの段階に分けて説明しています。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| (1)欺罔行為(ぎもう) | 相手が事実と異なることを信じさせようとする |
| (2)錯誤(さくご) | その結果、こちらが事実を誤認する |
| (3)財物の移転 | 誤認にもとづいて金銭や財産を渡してしまう |
この3段階が示すのは、どの段階で気づいても、財物の移転にたどり着く前なら止められるということです。そしてこの「欺罔→錯誤→財物の移転」という時間の流れは、そのまま不動産取引の「契約前/支払い時/支払い後」に対応します。次章からは、この各段階で自分に何ができるかを、順番に見ていきます。
契約前に照合すべき4つの情報

ここからが本記事の実用の核心です。契約前の段階、つまり「欺罔行為」に気づける最初のポイントで、あなたが自分で照合できる情報は4つあります。いずれもDLDの公式サイト上で確認できます。
ここでは、契約前の照合を2つの視点で解説していきます。
4つの照合先はすべてDLD公式サイトにある
契約前に照合すべき4つの情報と、それぞれをDLDのどのサービスで確認できるかを一覧にまとめます。
| 照合するもの | DLDの公式サービス(種類) | 何が分かるか |
|---|---|---|
| 仲介業者(ブローカー) | ライセンス済ブローカー検索(ORN/BRN) | その業者・担当者が正規登録されているか |
| 開発業者とプロジェクト | 登録デベロッパー/プロジェクト情報の検索 | デベロッパーと物件計画が公式に登録されているか |
| 物件(権利関係) | 権利書(Title Deed)・物件ステータスの確認 | その物件が実在し、所有・登記の状態がどうか |
| 広告 | RERA(不動産規制庁)の広告許可 | その広告・募集が許可を得た正規のものか |
ORNは仲介会社に付与される登録番号、BRNは担当ブローカー個人に付与される番号です。DLDとRERAの役割や各サービスの位置づけは、DLDの解説記事とRERAの解説記事で詳しくまとめています。
【関連記事】https://ddcrest.com/column/dld-dubai/
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照合は「見せてもらう」のではなく自分で引く
ここで最も大切なのは、照合の方法です。相手が見せてくれた画面・書類・リンクを確認するのではなく、あなたが公式サイトから自分で検索することが必須です。相手が提示したものは、相手にとって都合のよいものだけである可能性を排除できません。
総領事館も、連絡先の確認について次のように注意しています。
『犯人側が別の連絡先に連絡するよう指示してきても、その連絡先も一味の可能性がある。公式ホームページ等で確認できる公的な窓口にかけ直すことが重要。』
出典:在ドバイ日本国総領事館「詐欺被害防止のために ~資料編~」
この考え方は、連絡先だけでなく、業者・物件・広告のすべてに当てはまります。「相手が示したもの」ではなく「自分が公式で引いたもの」で確かめる。これが照合の基本姿勢です。
「公的機関で会ったか」より「何を照合したか」
ここは、多くの人が誤解しているポイントです。
「公的機関のオフィスで会ったから安全」
「立派な書類をもらったから本物」
これらは、実は安全の証明になりません。判断軸は「どこで会ったか」ではなく「何を照合したか」です。
ここでは、確認の本質を3つの視点で解説していきます。
場所や書類の見た目は本人確認にならない
どこで会ったか、どんな立派な建物だったか、書類がいかにも本物らしいか——これらはいずれも、相手が本物であることの検証手段にはなりません。見た目や場所は演出できてしまうからです。
検証できるのは、公開データベースと突き合わせられる項目だけです。逆に言えば、公式の情報と照らし合わせられないものは、どれだけ立派に見えても「未確認」と扱うのが安全です。
照合すべきは「番号」と「名義」の一致
では、具体的に何を突き合わせればよいのか。鍵になるのは番号と名義の一致です。次の4つが、「相手の説明」と「DLDの公開情報」とで一致しているかを確認します。
| 照合する項目 | 確認の観点 |
|---|---|
| 仲介会社の登録番号(ORN) | 相手の会社名と、公開情報上の登録会社が一致するか |
| ブローカーカード(BRN) | 名刺・書類の担当者と、登録された個人が一致するか |
| 権利書(Title Deed)上の所有者名 | 売主として名乗る人物と、登記上の所有者が一致するか |
| プロジェクト名 | 提案された物件計画が、公式に登録された名称と一致するか |
「番号や名義が一致しているか」という観点で見れば、立派なオフィスや書類の見た目に左右されずに判断できます。
手続きは自分のアカウント・自分の端末で開く
送金や手続きの段階では、相手の端末や、相手が開いた画面で完結させないことが重要です。自分のアカウントに、自分の端末でログインして進めます。
この点について総領事館「詐欺被害防止のために ~資料編~」(2021年1月)の「実際の被害」には、ATMから直接現金を振り込ませる手口、通話をつないだまま(イヤホンマイクの使用を指示して)手続きをさせる手口、ワンタイムパスワードを聞き出す手口などが記載されています。これらは不動産取引に限った手口として書かれたものではなく、ドバイを舞台にした金銭被害全般について政府がこう指摘している、という位置づけです。
出典:在ドバイ日本国総領事館「詐欺被害防止のために ~資料編~」(2021年1月)(公開前に原文を再確認)
共通するのは、相手にペースを握らせない、自分で開く・自分でかけ直す、という原則です。
支払い先がエスクロー口座かどうかの確認

時間軸の第2段階、「財物の移転」の直前にあたるのが支払いです。ここは、お金が動く前の、最後に止められる地点です。とくにオフプラン(建設前・建設中)物件では、代金の入り先が法律で定められています。
ここでは、支払い先の確認を2つの視点で解説していきます。
オフプランの代金は法律で専用口座に入る
ドバイでは、エスクロー法(2007年第8号法、2007年6月28日施行)により、オフプラン物件の購入代金は専用の信託口座(エスクロー口座)で管理することが定められています。この口座はプロジェクト名義で開設され、デベロッパーの債権者からも保護されます。買主が払ったお金が、そのプロジェクトのためだけに使われる仕組みです。
同法では、マーケティング費用に充てられるのは総売上の5%までとされ、第14条により、プロジェクト完成後1年間は5%が留保される定めがあります。オフプラン投資の全体像は、オフプラン投資の解説記事で扱っています。
【関連記事】https://ddcrest.com/column/dubai-off-plan-investment-real-estate/
個人口座・第三者口座への送金は制度の外
この仕組みを踏まえると、判断の線引きが見えてきます。「担当者個人の口座」「別会社の口座」「第三国の口座」などへの送金を求められた場合、それは詐欺かどうかを論じる以前に、制度の枠組みから外れています。エスクロー口座はプロジェクト名義だからです。
なお、プロジェクトが中止になった場合は、原則として60日以内に返金を請求できるとされています。また、契約の解除権はDLDにあるのではなく、解除は不動産裁判所が扱う点も知っておくと、いざというときの窓口を誤りません。ここでも「詐欺だ」と断定するのではなく、制度の内か外かで見ることが、冷静な判断につながります。
名義変更(Title Deed)の完了確認
時間軸の第3段階は、支払い後です。「支払いは済んだが、本当に自分の名義になったのか」という不安は、購入後にこそ生まれます。ここも、自分で確認できます。
ここでは、名義変更の確認を2つの視点で解説していきます。
登録はTrustee Officeで行われる
ドバイでは、所有権の登録(名義変更)は、DLDが認可したTrusteeOffice(公認の登録事務所)で行われます。売買を扱うRegistration Trusteeと、主にオフプランを扱うProperties Trusteeがあり、それぞれ拠点が設けられています。登録時にかかる主な費用は、制度上おおむね次のとおりです。
| 費目 | 金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| Registration Trustee | 全19拠点 | 売買(完成物件)の登録窓口 |
| Properties Trustee | 全7拠点 | 主にオフプランの登録窓口 |
| Trustee手数料(売買50万AED以上) | AED4,000+VAT | 名義移転時 |
| Trustee手数料(売買50万AED未満) | AED2,000+VAT | 名義移転時 |
| Trustee手数料(オフプラン) | AED5,000+VAT | 登録時 |
| Title Deed(権利書)発行 | AED250 | 発行時 |
金額は制度上の固定的な目安です。手続きがどの窓口で行われ、いくらかかるのかをあらかじめ知っておくと、提示された費用が妥当かどうかを自分で判断できます。
発行後は自分でTitle Deedを検証できる
権利書(Title Deed)が発行されたら、それが本物か、所有者名が自分になっているかを、DLDの権利書検証サービスで確認できます。手元の権利書に記載された番号などを公式サイトで照合し、登記情報と一致するかを見ます。
「書類を受け取った」ことと「正しく登記された」ことは別です。支払い後の不安は、この検証を自分で行うことで、事実に基づいて解消できます。
詐欺ではないが誤解されやすいもの

ここまでは「制度の外に出ていないか」を確認する話でした。逆に、制度の内側にあるのに詐欺だと誤解されやすいものもあります。早合点して交渉の機会を失わないために、代表例を整理します。
ここでは、誤解されやすいものを3つの視点で解説していきます。
DLD登録手数料は公式には売主2%+買主2%
DLDの売買登録手数料は、公式には売買価格の4%で、その内訳は売主2%・買主2%の折半と定められています。これはDLD公式の売買登録の規定に明記された、公的な取り決めです。
買主が4%を負担する取引も一般的
一方で、実際の商慣行としては、買主が4%全額を負担する取引も広く存在します。これは違法でも詐欺でもありません。したがって「4%を請求されたから詐欺だ」と読み替えるのは誤りです。
同時に、「買主が4%を負担するのが当然」というわけでもありません。あくまで公式規定は折半であり、実務では買主全額負担も一般的、という2つの事実が併存しているだけです。
違法ではないので、交渉の対象として扱う
負担割合は、法律が買主に4%を課しているわけではなく、当事者間の合意事項です。だからこそ「公式規定は折半ですよね」と確認し、交渉の対象として扱ってよい論点です。
あわせて、仲介手数料には公定料率がありません(2006年第85号法)。料率は慣行と合意で決まります。また、RERAに登録していない業者は手数料の請求権を失うとされている点も、確認材料になります。仲介手数料の全体像と費用総額は、仲介手数料の解説記事で詳しくまとめています。
【関連記事】https://ddcrest.com/column/dubairealestate-brokeragecommissions/
トラブルが起きたときの相談窓口

ここまでの確認をしても、あるいはすでに支払ってしまった後でも、不安が残ることはあります。「どこに言えば受理されるのか」を知っておくと、いざというときに動けます。
ここでは、相談窓口を3つの視点で整理していきます。
DLDの苦情制度で受理されるもの・されないもの
DLDには苦情の申立て制度がありますが、何でも受理されるわけではありません。受理される範囲を正しく知っておくことが大切です。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 受理されないもの | 返金・補償の請求、契約そのものの紛争 |
| 期限 | 原則として契約から6か月を超えると申立て不可 |
| 申立てに必要なもの | 広告のコピー、支払いの領収書、違反を示す証拠、身分証 |
この一覧が示すのは、証拠を残しておく理由です。広告のコピー、領収書、やり取りの記録——これらを取引の各段階で保存しておくことが、後から効いてきます。返金や契約紛争そのものは、次に述べる別の窓口が扱います。
賃貸はRental Disputes Centerが窓口
売買と賃貸では、扱う窓口が異なります。賃貸をめぐる紛争は、Rental Disputes Center(賃貸紛争センター)が担当します。自分のケースが売買なのか賃貸なのかによって、相談先が変わる点に注意してください。
※Rental Disputes CenterのURLは公開直前に公式サイトで再確認(本記事では名称のみ記載)
日本在住者は総領事館と最寄りの警察にも相談できる
日本に住んでいる方は、在ドバイ日本国総領事館に相談できます。総領事館は、犯人が日本国内にいると考えられる場合は、最寄りの警察署に被害届を出すよう案内しています。前述のとおり、政府はこの種の被害を「日本国内で実行されている」ものとして記述しているため、国内の警察も相談先になります。
※在ドバイ日本国総領事館の連絡先(電話・メール)は、公開前に総領事館公式サイトで再確認してください。
ドバイ不動産の詐欺に関するよくある質問
日本政府(在ドバイ日本国総領事館・外務省)が、日本人同士の金銭トラブルとして注意喚起しています。件数や増減については確度の高い公的データが確認できないため、本記事では数値は示しません。まずは政府が公式に注意を促している事実を押さえ、各段階での確認を行うことが大切です。
安心の根拠にはなりません。政府の注意喚起は、相手が日本人であり日本語で完結するケースを明記しています。判断の根拠は「言語」ではなく、公式サイトで照合できる番号・名義・支払い先などの事実に置いてください。
詐欺ではありません。DLD登録手数料は公式には売主2%+買主2%の折半ですが、買主が4%を負担する商慣行も一般的です。違法ではないため、「公式は折半」という事実を踏まえたうえで、条件交渉の問題として扱うのが適切です。
いいえ。本記事で挙げた照合(業者・物件・広告・名義など)は、すべてDLDの公式サイト上で行えます。渡航は必須ではありません。むしろ、相手の案内ではなく自分で公式サイトから引くことのほうが重要です。
まず、権利書(Title Deed)の検証で名義が自分になっているかを確認します。次に、DLDの苦情制度の受理条件(契約から6か月など)を確認します。賃貸のケースはRental Disputes Centerが窓口です。日本在住の方は、総領事館や最寄りの警察にも相談できます。
まとめ|ドバイ不動産は「確かめられる」市場
最後に、本記事の要点を整理します。
- 日本政府は、ドバイ関連の金銭トラブルを「日本人同士の金銭トラブル」として公式に注意喚起している。
- 「詐欺」「金銭トラブル」「投資の失敗」は扱う場所が違う。分けて考えると、交渉できる部分も見える。
- 契約前は、業者・開発業者とプロジェクト・物件・広告の4つをDLD公式サイトで自分で照合する。
- 支払い時は、代金がプロジェクト名義のエスクロー口座に入るかを確認する。個人・第三者口座は制度の外。
- 支払い後は、権利書(Title Deed)の検証で名義を確認する。トラブル時はDLD苦情制度・賃貸はRDC・日本では総領事館と警察。
ドバイ不動産は、契約前・支払い時・支払い後のそれぞれの段階で、公的機関の公開情報に照らして自分で確かめられる市場です。リスクは物件そのものにあるのではなく、確かめる順番を飛ばすことにあります。手口を覚えることより、確かめる順番を守ること。それが、いちばん確実な備えです。
※本記事は、制度・手続きに関する一般的な情報提供を目的としたものであり、投資・税務・法務に関する専門的助言ではありません。制度・手数料・窓口・各種URLは改定されることがあります。情報は2026年7月時点のもので、実際のご契約や被害対応にあたっては、必ず各公式情報をご確認のうえ、必要に応じて弁護士・税理士などの専門家にご相談ください。
