
オールドドバイとは、ドバイ発祥の地である歴史地区のことです。ドバイ湾(ドバイクリーク)を挟んで南側のバールドバイと北側のデイラに大別され、古くからの市場(スーク)や博物館、伝統的な建造物が残るエリアを指します。
近代的な高層ビルが立ち並ぶ新市街とは対照的に、オールドドバイでは古き良きアラブの情緒が色濃く感じられます。伝統建築の風塔(ウィンドタワー)がそびえる街並みや、昔ながらの水上タクシーが行き交う風景から、歴史と文化が息づく独特の雰囲気を味わうことができるでしょう。
オールドドバイはドバイで最も古い地区であり、その範囲にはドバイクリーク沿いのバールドバイ地区とデイラ地区が含まれます。
この一帯には、ゴールドスークやスパイススークといった伝統的市場、歴史的建造物を保存したアル・ファヒディ歴史地区、文化・芸術を紹介する博物館などが点在しています。
元々海運で栄えた地域であり、古い商業港や渡し舟の発着場があったことから、現在でもクリーク周辺には昔ながらの木造船(ダウ船)やアブラ船が見られます。
オールドドバイという名称は、このようにドバイの原点ともいえる古い街並みと文化が残る地域一帯を指す呼び名です。
近年、オールドドバイは観光面だけでなく不動産投資の面でも改めて注目を集めています。
その背景には、観光客の増加と再開発プロジェクトの進展があります。歴史的価値を活かした街並み整備や新規開発が進むことで、オールドドバイへの観光・宿泊需要が一層高まる見込みであり、実際に観光客の増加とともにこの地域で物件取得を検討する投資家も増えてきました。
2025年現在、オールドドバイ各所で進む再開発計画により、新旧が融合した魅力が生まれています。その結果、伝統的な街並みを楽しみたい旅行者や、将来的な価値上昇を狙う投資家から熱い視線を集めるエリアへと変貌しつつあるのです。
オールドドバイの不動産には、投資家が注目すべきいくつかの価値ポイントがあります。
まず、一部のエリアでは賃料水準に対して物件価格が比較的手頃で、高い賃貸利回りを得やすい点です。実際、オールドドバイ近郊の「オールドタウン」と呼ばれるエリアでは平均賃料が191,677AED(約770万円)と高水準で、利回りも7.07%に達しています。
これは観光客向けの短期貸し需要や、歴史的環境を好む長期滞在者からの支持によって安定した高需要があるためです。
次に、ドバイ不動産投資全般のメリットとして所得税や譲渡益税がゼロである税制優遇も見逃せません。純粋な賃料収入が非課税となるため、手取り利回りの点でも他国より有利な投資環境といえます。
加えて、オールドドバイ独自の歴史的景観や文化的魅力そのものが資産価値の維持・向上に寄与します。古き良き街並みが好きな借り手層が一定数存在すること、そして再開発によって街全体の価値が底上げされていることから、安定収益と将来のキャピタルゲインの両面で魅力的なエリアとなっています。

オールドドバイの不動産市場は、新興エリアとは異なる独特の特徴を持っています。古い建物が多いエリアゆえの物件傾向や、賃貸需要の構成、そして投資家が注意すべきコスト構造など、事前に把握しておきたいポイントを以下で整理します。
オールドドバイでは、中低層の集合住宅やテナントビルが多く見られます。築年数の経ったアパートメントやテラスハウスが中心で、豪華な高層タワーよりも昔ながらの実用的な住居が主流です。
近年は観光需要の高まりに合わせて、歴史的建物をリノベーションしたブティックホテルやサービスアパートメントも増えています。
例えば、オールドドバイの雰囲気を残しつつ快適性を追求した小規模ホテルが各所に登場し、旅行者に好評です。一方、デイラ地区沿岸部では人工島「ドバイ・アイランズ」の開発が進められ、リゾートやウォーターパーク、大型商業施設など新しい施設建設の計画もあります。
このように、オールドドバイには伝統的な低層住宅地から、新たに開発が進むウォーターフロントエリアまで多様な物件タイプが混在しているのが特徴です。
オールドドバイの賃貸需要を支えている主なターゲット層は大きく二つに分けられます。
一つは、昔ながらの商業地区で働く中堅層の海外労働者や、手頃な家賃で住みたいファミリー層など、長期の居住ニーズを持つ人々です。デイラやバールドバイにはインドやパキスタン出身者をはじめとするコミュニティが古くから形成されており、こうした人々が地域密着型の賃貸需要を生んでいます。
またもう一つは、観光客や出張者など短期滞在者です。歴史地区ならではの雰囲気を好み、ホテルではなく民泊やサービスアパートメントを選ぶ旅行者も増えており、文化的環境を体感したい長期滞在者も含めオールドドバイの物件は幅広い支持を得ています。実際、伝統的建造物を改装した宿泊施設などは「オールドドバイらしさ」を求める外国人に人気が高く、短期貸しでも高い稼働率を維持しています。
以上のように、オールドドバイでは安定した長期住民の需要と観光・ビジネス客の短期需要がバランス良く存在しているのが強みです。

オールドドバイは広範囲にわたるため、エリアごとの特徴を掴んでおくことが大切です。ここでは代表的な地区について、その概要と特徴を紹介します。
ドバイクリーク(ドバイ湾)はオールドドバイの中心を貫く水路であり、まさにこの地の歴史の礎となった場所です。クリークがあることでドバイは古くから港町・交易地として発展し、現在でもこの水路がオールドドバイの各地区を隔てつつも結びつけています。
クリーク沿いには伝統的な木造船(ダウ船)が停泊し、対岸を結ぶアブラ(渡し舟)がひっきりなしに往来しており、昔ながらの活気が感じられます。近年ではクリーク沿いの景観整備が進み、バールドバイ側にはアル・シーフなど散策路や商業施設が整備され、観光客が水辺で憩えるスポットも増えました。
夜には対岸の歴史的建物と高層ビルが水面に映り、新旧のドバイが交錯するライトアップ風景は必見です。ドバイクリーク周辺は、このようにオールドドバイの文化と生活の中心地であり、観光動線としても不動産価値としても大きな軸となるエリアです。
デイラ地区はドバイクリークの北岸に広がる、ドバイ伝統の商業と生活の中心地です。空港にも近く交通至便なことから、古くから商店や市場が集まり庶民の居住エリアとして発展してきました。
ゴールドスークやスパイススークといった有名市場があるアル・ラス周辺では、今でも多種多様な店がひしめき合い活気ある日常風景が見られます。建物は低~中層のものが多く、古い商業ビルやアパートが建ち並び下町情緒あふれる雰囲気です。一方でデイラでは近年大規模開発も進行中です。
2022年からは沖合の埋立地「ドバイ・アイランズ」の開発が本格化し、リゾート施設やウォーターパーク、ショッピングセンターなど新たな観光・居住スポットの建設が計画されています。
なお、デイラは代表的なリースホールド(外国人は所有権取得不可)のエリアに指定されており、外国人投資家が物件を購入する場合は周辺のフリーホールド区域を検討する必要がある点にも注意が必要です。
バールドバイ地区はドバイクリーク南岸側の旧市街地で、歴史的建造物や官公庁が集まるエリアです。代表的なスポットとして、ドバイ最古の建物の一つであるアル・ファヒディ砦(ドバイ博物館)や、大統領宮殿跡地の敷地などがあり、伝統的な街並みが色濃く残っています。
素朴ながら趣深い外観の建物群は観光客の目を引き、オールドドバイの文化遺産を実感できる地域となっています。
ドバイ政府もバールドバイ地区を重要な観光エリアとして公式に推奨しており、多くの旅行者で常に賑わっているのも特徴です。また、都市インフラの面でもバールドバイは注目されています。
2025年にはドバイ道路交通局が約7億8,600万ディルハムを投じて、バールドバイと周辺の島々を結ぶ新たな橋を建設する計画が発表されました。これによりアクセスが向上し、地域の魅力をさらに高める狙いがあります。
以上のように、バールドバイ地区は歴史的価値と観光利便性を兼ね備え、なおかつインフラ投資による将来性も期待できるエリアだといえます。
アル・ファヒディ歴史地区はバールドバイに位置する伝統建築が保存されたエリアで、オールドドバイの文化遺産を象徴するスポットです。狭い路地に沿ってベージュ色の壁と風塔を備えた歴史的建物が立ち並び、中東らしい温かな景観を醸し出しています。
エリア内にはドバイの昔の暮らしを紹介するドバイ博物館(旧砦)や、コーヒー博物館、アートギャラリーなど多彩な施設が集まり、歩くだけで過去の生活様式に触れられるタイムスリップ感があります。
また、この地区では季節に応じて文化イベントやアートイベントも開催され、地元の伝統や芸術を直接体験できる機会が豊富です。歴史的建造物は行政によって丁寧に保護・修復されており、現代のドバイにおいても貴重な観光資源となっています。
アル・ファヒディ地区を訪れれば、現代都市ドバイの中に息づく本来の姿を再発見でき、その奥深い魅力に気づくことでしょう。
アル・シーフ(Al Seef)はバールドバイ側のウォーターフロントに位置する新旧融合のリバーサイドエリアです。近年の再開発によって生まれ変わった地区であり、伝統的なオールドドバイの景観と現代的な商業施設が調和するユニークな雰囲気を楽しめます。
かつて倉庫街だった場所が大規模に整備され、砂色の伝統家屋風の建物群にレストランやカフェ、ショップが立ち並ぶ観光スポットとなりました。ここでは歴史的な街並みを眺めながら、最新のグルメや買い物が楽しめるのが特徴です。
特に夜になると建物や遊歩道が美しくライトアップされ、水辺に映る光景は非常にロマンチックです。ゆったりとしたクリーク沿いの散策路は地元住民にも観光客にも人気で、週末の夜には多くの人で賑わいます。
アル・シーフ周辺はオールドドバイの伝統美と近代的な快適さを同時に味わえるエリアとして、観光面でも投資面でも注目が高まっています。

結論として、ドバイ在住でない外国人でも不動産購入は可能です。ポイントは「どのエリアで」「どの権利形態か」です。購入可否や運用自由度はフリーホールドかリースホールドかで大きく変わるため、物件選定の前に権利形態を必ず確認しましょう。
フリーホールドは、指定エリア内で外国人が所有権を取得できる形態です。居住ビザの有無にかかわらず購入でき、登記も自分名義で行えます。売却や賃貸の自由度が高く、長期保有や出口戦略を組み立てやすいのが利点です。投資ではエリア指定の範囲、管理費水準、短期賃貸の可否なども合わせて確認すると収支が安定します。
リースホールドは、所有権ではなく一定期間の利用権を取得する形態です。契約期間や更新条件に制約があり、売却時の流動性や金融機関の評価がフリーホールドと異なる点に注意が必要です。投資判断では、残存期間、更新ルール、譲渡条件、地主や管理主体の承認要件を必ず確認してください。条件次第で運用は可能ですが、出口設計が難しくなるケースもあります。

オールドドバイへの投資には大きな魅力がある一方、注意しておきたいリスクも存在します。
歴史地区特有のリスクや、物件の築古ゆえのリスク、さらに法規制や運用面での落とし穴など、あらかじめ想定して対策を講じることが大切です。
ここでは、代表的なリスクとその注意点について解説します。
オールドドバイ周辺では政府や民間による再開発計画が多数進行中であり、それによって不動産の需給バランスが変化するリスクがあります。
例えば、新しい大規模プロジェクトが完成すると大量の住宅ユニットやホテル客室が市場に供給され、競合が増える可能性があります。
デイラ地区沖のドバイ・アイランズ開発ではリゾートや多数の施設が建設予定で、完成すれば旧市街地周辺にも多くの人を呼び込むでしょう。テナントや宿泊客が設備の新しい物件に流れると、既存の古い物件は家賃を下げないと入居付けが難しくなる恐れがあります。
また再開発に伴う工事期間中は騒音や景観悪化で一時的に人気が落ちるケースもあります。さらに、再開発によりエリアの用途や雰囲気が変わってしまうリスクも考えられます。投資家としては、計画段階のプロジェクト情報にもアンテナを張り、供給過多や需要移転が起こりうるシナリオを織り込んでおく必要があります。
物件選定時には、再開発の中心から適度に距離があり恩恵だけ受けられる場所かどうか、将来の需給予測も踏まえて検討すると良いでしょう。
オールドドバイの物件は築年数が数十年を超える古い建物も珍しくなく、建物自体の老朽化リスクは無視できません。まず建物構造の老朽化により、大規模修繕や設備交換が必要になる頻度が高まります。
例えば、老朽化した空調設備は故障しやすく、交換には一台数千ディルハム(数十万円)単位の費用がかかりますし、配管が古ければ漏水トラブルが起きて緊急工事になるケースもあります。
法規制面でも、古い建物は最新の防火基準や耐震基準を満たしておらず、新しい規制への対応工事を求められる可能性があります。
築年数と修繕リスクを見極め、必要なら初期段階で思い切ったリノベーションを行うなど、戦略的に対処することが成功の鍵となります。
オールドドバイで不動産運用を行う際には、ドバイの法規制や許認可に関する論点にも注意しましょう。
まず短期賃貸(ホリデーホーム)運用を考えている場合、ドバイ政府の観光局からホリデーホームライセンスを取得する必要があります。無許可でAirbnb運用を行うことは罰則の対象となり得るため、必ず正式な手続きを踏みましょう。
次に賃貸契約に関しては、ドバイではEjariと呼ばれる賃貸登録システムへの登録が義務付けられており、これを怠ると法的保護を受けられない可能性があります。長期賃貸の場合は必ずEjari登録を行い、テナントとの契約を公式に記録してください。
また、オールドドバイの一部エリアでは建物外観の改築や用途変更に制限がある場合があります。例えばアル・ファヒディ地区では、外観デザインや高さ制限などが厳しく定められており、違反すると罰金や是正命令が下ります。
物件購入前にそのエリア特有の規制がないか事前に確認しておくことが重要です。
さらに、投資ビザなどの制度も把握しておきましょう。ドバイでは一定額以上の不動産投資(例えば75万AED≒約2,100万円以上)を行うとゴールドビザ取得の資格が得られます。投資額に応じて得られるメリットも変わるため、自分の投資計画がどの制度に該当するか確認しておくと良いでしょう。
最後に、オールドドバイへの不動産投資でよくある疑問をQ&Aで整理します。治安、立地の考え方、予算感、初回視察の動線を押さえることで、物件比較と収支設計の精度が上がります。
A: ドバイは安全性の評価が高く、オールドドバイも概ね安心して投資検討できます。とはいえスーク周辺など人混みではスリ等の軽犯罪リスクはあるため、夜間の路地歩きや貴重品管理など基本対策は必要です。
A: 一般に観光地近接は短期賃貸の需要が強く、有利に働きやすいです。ただし取得価格が割高になりやすく、季節変動も出ます。長期賃貸中心なら少し離れた住宅エリアが安定する場合もあるため、運用方針に合わせて選ぶのが合理的です。
A: 物件とエリアで幅があります。スタジオなら数百万円台の例もありますが選択肢は限定的です。中心部寄りの1ベッド以上は2,000〜3,000万円程度を見込むのが現実的です。ビザ要件を意識するなら75万AED相当も目安になります。
A: 初回はバールドバイ側のアル・ファヒディ歴史地区とアル・シーフを見て、クリークを渡ってデイラ側のスーク周辺を確認する流れがおすすめです。昼夜の人流や利便性を体感でき、次の内見エリアが絞り込みやすくなります。
オールドドバイは、ドバイ発祥の歴史と文化が色濃く残る一方で、再開発によって新たな価値が生まれつつあるエリアです。デイラやバールドバイ、ドバイクリーク周辺には観光需要と居住需要が共存しており、短期賃貸と長期賃貸の両面で運用余地があります。
一方で、築年数の古さに伴う修繕リスクや、再開発による需給変化、エリア特有の規制など、事前に織り込むべき注意点も少なくありません。 オールドドバイは「安定収益」と「成長余地」を併せ持つ可能性のあるエリアであり、丁寧な調査と現地視察を行うことで、他のドバイ新興エリアとは異なる魅力を活かした投資が期待できるでしょう。
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