ドバイ不動産の購入手順と費用|登記から引き渡しまでの全体像

ドバイの不動産購入を具体的に考え始めると、エージェントの提案や広告で見た「4%の登録料」「ゴールデンビザ」といった断片が頭に残り、いざ進めようとする直前で手が止まりがちです。

「4%かかるとは聞いたが、結局いくらなのか」
「日本にいたまま、買えるのか」
「代金は、どこに払えばいいのか」

こうした不安の多くは、数字と手順を一次情報で押さえれば解消できます。先に結論をお伝えすると、購入時にかかるDLD(ドバイ土地局)の登録料は、規定上は売主2%+買主2%の折半です。「買主が4%全額を払う」のは実務でよくある慣行であって、DLDが定めたルールではありません。契約書でどちらが負担するかを確認できれば、それだけで交渉の余地が見えてきます。

この記事では、ドバイ不動産の購入について次のことがわかります。

  • 購入に総額いくらかかるのか(率でかかる4%と、定額でかかる費用の内訳)
  • 日本にいたまま、どういう手順で買えるのか(物件選定から登記・引き渡しまでの5ステップ)
  • ゴールデンビザや、日本側でかかる税金・提出義務はどうなるのか

数値はすべて、ドバイ土地局(DLD)や日本の国税庁など公的機関の一次情報(2026年7月時点)にもとづいて記載しています。相場や利回りのように公的な出典がない数字は、あえて断定せず「公式データで自分で引く方法」に振り替えました。それでは、まず多くの人が最初に気にする「そもそも日本にいて買えるのか」から見ていきましょう。

日本に住んでいてもドバイの不動産は買える

日本に住んでいる非居住の外国人でも、ドバイのフリーホールドエリア内で不動産を購入・所有できることを示した図。有効なパスポートがあれば購入・登記が可能で、UAE居住ビザや現地銀行口座がなくても手続きを進められることをわかりやすく解説しています。

ドバイの不動産購入で最初に確認したいのは、「日本に住んだまま、外国人でも買えるのか」という点です。結論として、買えます。ドバイには外国人が完全な所有権(フリーホールド)を持てるエリアが定められており、その区域内であれば、UAEに住んでいない非居住の外国人でも購入・登記ができます。登記に必要な本人確認書類として、DLDの公式手続き案内には、UAE居住者はEmirates ID、非居住の外国人は有効なパスポートと明記されています。

現地の銀行口座がなくても購入自体は可能で、代金は指定された正規の口座へ送金します。まずは自分が居住者と非居住者のどちらに当たるかを確認しておくと、この後の手続きや使える制度の判断がスムーズになります。

確認項目結論(日本在住でも購入できる)
買えるか居住者・非居住者のどちらも購入できる
本人確認書類居住者はEmirates ID/非居住者は有効なパスポート
買えるエリア外国人所有が認められたフリーホールドエリア
現地の銀行口座なくても購入可(代金は指定の正規口座へ送金)
出典:ドバイ土地局(DLD)公式eService 不動産登記の必要書類

購入費用は「4%+定額」で見積もる

ドバイ不動産の購入でかかる費用は、大きく「売買価格に対して率でかかるもの」と「金額が決まっている定額のもの」の二つに分けると見通しが立ちます。率でかかる中心はDLDの登録料で、売買価格の合計4%です。定額でかかるのは権利証の発行手数料などで、いずれもAED(ディルハム)建てで決まっています。まず4%の中身(誰が負担するのか)を正しく整理し、続いて定額でかかる費用を一覧にします。金額はすべてDLD公式の2026年7月時点の公表値です。

費用の種類区分金額
DLD登録料率(売買価格に対して)合計4%(規定は売主2%+買主2%)
各種手数料定額(AED建て)6項目・後述の表を参照

DLD登録料は売主2%・買主2%

ドバイ不動産の購入費用で最も大きいのが、ドバイ土地局(DLD)に払う登録料です。合計は売買価格の4%ですが、DLDの公式規定を原文で確認すると、内訳は「売主が2%、買主が2%」の折半と定められています。つまり4%全額を買主が負担するのは、DLDのルールではなく、実務上そうした契約が多いというだけの慣行です。

実際には買主が4%を負担する取引が一般的なので、売買契約書で「登録料をどちらが、どの割合で負担するのか」を必ず確認してください。ここを知っているだけで、条件交渉の余地が生まれます。国内外の解説記事の多くは「買主4%」と書いていますが、規定と慣行を分けて理解しておくことが、余計な負担を避ける第一歩になります。

【関連記事】https://ddcrest.com/column/dld-dubai/

出典:ドバイ土地局(DLD)公式 登録料の規定(Seller: 2% / Buyer: 2%、2026年7月時点)。

定額でかかる費用は6項目

登録料の4%とは別に、金額が決まっている定額の手数料がかかります。代表的なものは、権利証(Title Deed)の発行や地図の発行、DLDの共通手数料などです。下の表はいずれもDLD公式の2026年7月時点の公表値で、多くは1件あたり数百AEDと少額ですが、売買額に応じて変わるサービスパートナー手数料だけは金額が大きいため、事前に把握しておくと総額の見積もりがぶれません。支払いは、ePayやDubai Pay、Noqodi Wallet、マネージャーズチェックなどで行います。

項目金額
Title Deed(権利証)発行AED250
統合マップ(ドバイ市の管轄内)AED225
マップ(管轄外の土地)AED100
ヴィラ・アパートメント関連AED250
Knowledge feeAED10
Innovation feeAED10
サービスパートナー手数料AED4,000+VAT(売買額AED500,000以上)/AED2,000+VAT(500,000未満)
出典:DLD公式eService 手数料表

仲介手数料とローン費用の確認先

費用の話でよく出るのが、仲介手数料とローンの費用です。仲介手数料は「2%+VAT」と紹介されることが多いのですが、DLDやRERAの一次情報に法定の料率は見当たりませんでした。実際には当事者間の合意で決まるため、本記事では金額を断定しません。

契約前に、料率とVATの有無を書面で確認してください。一方、ローンを使う場合の抵当権登記手数料は、DLD公式でローン金額の0.25%と定められており、手続きの所要時間は20〜25分です。金利や融資割合(LTV)は金融機関ごとに異なるため、ここでは触れず、別記事にまとめています。DLDが定める費用は数値で断定でき、そうでない費用は断定しない。

この線引きを守ることが、正確な見積もりにつながります。

出典:DLD公式 抵当権登記手数料

購入手順は5ステップで進む

ドバイ不動産の購入手順を5つのステップでまとめた図。物件・デベロッパーの確認、予約金の支払いとSPA締結、日本からの送金、NOC取得とDLD登記、名義確認・引き渡しまでの流れを時系列でわかりやすく示しています。

ここからは、実際の購入手順を5つのステップに分けて見ていきます。物件を選ぶところから、予約金の支払い、売買契約、代金の送金、そして登記と引き渡しまで、一連の流れは大きく次の5段階です。各ステップで「自分が何を確認すべきか」を、公式に照会できる手段とあわせて示します。

ステップ1. 物件とデベロッパーを確認する

最初のステップは、物件そのものと、それを供給するデベロッパーの確認です。エリアや物件タイプは、雰囲気や広告のイメージだけで決めず、DLDが公開する「Real Estate Data」で実際の取引を引いて相場感をつかむのが確実です。あわせて重要なのが、デベロッパーが正規のエスクロー口座を使っているかの確認です。

ドバイでは、開発事業者の資金を保全するためのエスクロー口座受託者(承認済みエージェント)をDLDが公開しており、DLDサイトやDubai REST Appから誰でもその場で照合できます。ここで正規の受託者リストに載っているかを確かめておけば、この後の送金の安全性にも直結します。物件の魅力だけでなく、供給側の資金管理まで確認するのが、失敗しない購入の起点です。

出典:DLD「Real Estate Data」/承認済みエスクロー口座受託者(Certified Escrow Agents)一覧

ステップ2. 予約金を払い売買契約を結ぶ

物件が決まったら、予約金を支払って物件を仮押さえし、売買契約(SPA)を結びます。予約金の金額や返還条件は売主・デベロッパーごとに異なり、公的に定まった相場はありません。そのため本記事では金額を示しませんが、大切なのは「どんな場合に返ってくるのか(キャンセル条件)」を、署名する前に書面で確認しておくことです。

売買契約書では、物件の仕様や引き渡し時期に加えて、前章でふれたDLD登録料の4%を「どちらが、どの割合で負担するのか」を必ず条文で確認してください。慣行にまかせて口頭で進めると、後から4%全額を負担する前提になっていた、ということが起こり得ます。予約金の扱いと費用負担の取り決めを契約書で固めることが、安心して次に進むための条件です。

ステップ3. 日本から代金を送金する

契約が固まったら、日本から代金を送金します。送金にかかる手数料や日数は金融機関ごとに異なるため、ここでは金額を断定しません。

そのかわり、必ず押さえてほしい公式の確認点が二つあります。一つは、送金先が正規のエスクロー口座かどうかを、DLDが公開する承認済み受託者のリストで照合することです。

もう一つは、日本側の提出義務です。100万円を超える国外送金を行うと、金融機関が「国外送金等調書」を所轄の税務署長へ提出します(提出期限は取引月の翌月末日)。

基準は「100万円以上」ではなく「100万円を超える」金額で、国外への送金だけでなく、将来の売却代金を国外から受け取る場合も対象になります。送金は金額が大きいぶん、安全性と税務上の記録の両面で丁寧に進めることが欠かせません。

【関連記事】https://ddcrest.com/column/dubai-money-transfer-from-japan-cash/

出典:国外送金等調書法

ステップ4. NOCを取り登記する

代金の支払いが済んだら、名義変更のための登記に進みます。ここでの実務的なポイントは、まずデベロッパーが発行する「NOC(無異議証明書)」を取得することです。

フリーホールドエリアでは、この電子版NOC(e-NOC)をDubai REST App経由で取得します。NOCがそろったら、DLDが指定する登記代行センター(Real Estate Registration Trustee)の窓口で登記手続きを行い、所要時間は約25分です。

本人確認はEmirates IDで行い、コピーは取られません。非居住の外国人は、有効なパスポートで登記できます。なお、Dubai Nowアプリを使ったオンライン売買は、UAEのIDを持つ人・抵当や制限が付いていない物件・フリーホールドエリア内という条件があり、非居住者は利用できません。

オンラインで完結できる範囲を正しく把握しておくと、手続きの計画が立てやすくなります。

出典:DLD公式手続き案内

ステップ5. 名義を確認して引き渡しを受ける

最後のステップは、名義の確認と引き渡しです。登記が完了すると、電子版の権利証(Title Deed)と電子マップ、手数料の残高が発行されます。Title Deedの発行にかかる費用は、発行手数料AED250にマップAED120、Knowledge fee AED10、Innovation fee AED10を加えたもので、所要時間は約5分です。

もし記載事項に誤りがあった場合、修正はAED250+各AED10、所要約25分で対応できます。受け取ったら、名義・面積・物件情報が契約どおりかをその場で確認してください。引き渡し後の自己利用や賃貸運用、管理会社の使い方といった運用面は、購入手続きとは別のテーマになるため、詳しくは賃貸の記事にまとめています。

まずは権利証を確実に受け取り、内容を確認するところまでを、購入のゴールとして押さえておきましょう。

【関連記事】https://ddcrest.com/column/dubai-shortterm-rentals-longterm-rentals/

出典:DLD「Title Deed発行」手数料

オフプランは90日以内に仮登記する

ここまでは完成済みの物件を前提にしましたが、建設前・建設中に購入する「オフプラン」では、登記の進み方が変わります。オフプランでは、売買契約(SPA)に署名した日から90日以内に、Oqoodと呼ばれる初回販売登記(仮登記)を行います。

これは購入者の権利を保護するための実務上の期限で、過ぎると権利が守られないおそれがあります。手数料は完成物件と同じく売主2%+買主2%で、これにKnowledge feeとInnovation feeが各AED10、デベロッパーの自己登録AED1,000が加わります。

所要はおよそ1営業日、必要書類はSPAの写しとUAE ID(非居住者はパスポート)の写しで、発行物は仮登記の電子証明書です。なお、支払いを分割するペイメントプランはプロジェクトごとに条件が異なるため、本記事では割合を示しません。下の表で完成物件との違いを確認してください。

項目完成物件オフプラン
登記の種類本登記(Title Deed)仮登記(Oqood)
期限決済・引き渡し時SPA署名日から90日以内
所要時間約25分(登記)約1営業日
必要書類パスポート等の本人確認書類SPAの写し+パスポート等の写し

【関連記事】https://ddcrest.com/column/dubai-real-estate-offplan-completed-properties/

保有後のコストは公式データで調べる

ドバイ不動産の保有後にかかるコストを確認する方法をまとめた図。管理費(サービスチャージ)、各種手数料、税金の有無を整理し、DLD・RERA・デベロッパーの公式情報をもとに最新の費用を確認する重要性を解説しています。

物件を持ち続けるとかかるコストの代表が、共用部の維持管理に使われるサービスチャージです。ただしその単価(1平方フィートあたりのAED)は物件によって大きく異なり、公的に「相場はいくら」と言える数字がありません。

そこで本記事では金額を示すかわりに、自分の物件の数字を公式で引く方法を紹介します。サービスチャージは、DLDの「Service Charge Index」に物件の証明書番号(Certificate No.)や年、物件種別、予算年度を入力すると、物件単位で確認できます。

価格相場や利回りも同様に個別性が高いため、DLDの「Real Estate Data」で、期間・取引種別(売買/抵当/贈与)・完成/オフプラン・エリア・用途・物件種別を絞り込んで実際の取引を確認し、必要ならCSVでダウンロードします。

過去の年度分はDubai Pulseで参照できます。他人がまとめた相場を信じるより、公式データで自分の物件の数字を出すほうが、判断の精度は上がります。

出典:DLD「Service Charge Index」「Real Estate Data」/Dubai Pulse

購入者が使える2つの制度

ドバイ不動産の購入者が利用できる2つの制度を比較した図。200万AED以上の購入で申請できるゴールデンビザと、UAE居住者を対象としたFirst Time Home Buyer Programmeの対象条件や特徴を整理し、自分に適した制度を判断できるようまとめています。

ドバイの不動産購入には、公的な制度が付随します。ここでは購入と関わりの深い二つ、ゴールデンビザと、初めて住宅を買う人向けの優遇制度を取り上げます。いずれも条件や金額の改定が比較的多いテーマのため、最新の内容は必ず公式でご確認ください。

200万AEDの購入でゴールデンビザ

一定額以上の不動産を購入すると、長期の居住資格(ゴールデンビザ)を申請できます。要件は、購入時価格200万AED以上の物件を申請者名義で全額所有することです。複数物件の合算でも要件を満たせ、抵当が付いている場合でも、銀行が発行する無異議レター(支払済額と残高を明記したもの)があれば申請できます。

申請時は本人がUAE国内にいる必要があります。費用は本人分の合計でAED9,884.75、所要は7〜10営業日です。配偶者・子・両親をスポンサーとして帯同させることもできます。

なお、ビザの有効期間については当局間で公表が一致していないため、断定を避け、後述のFAQで両論を併記します。下の表は本人分の費用内訳です。

項目金額(本人分)
医療検査AED700
Emirates IDAED1,153
居住許可の確認AED2,856.75
DLD手数料AED4,020
事務手数料AED1,155
本人分 合計AED9,884.75

出典:DLD公式「ゴールデンビザ(不動産投資家枠)」

初めて買う人向けの優遇制度

ドバイには、初めて住宅を買う人を対象にした「First Time Home Buyer Programme」という優遇制度があります。日本語の解説記事ではほとんど触れられていませんが、対象になれば有利な条件で購入を進められます。

対象は、UAEの居住者(国籍は問わない)で、ドバイにフリーホールドの住宅をまだ所有しておらず、18歳以上、AED500万未満の物件を検討している人です。参加費はかかりません。

特典としては、新規販売への優先アクセス、優遇価格、オフプランの柔軟な支払計画、DLD登録手数料を対象クレジットカードで無金利分割できること、提携銀行の優遇金利などがあります。注意点として、この制度はUAEの居住者が対象のため、日本在住の非居住者は使えませんが、UAEに駐在している日本人には有効です。2025年に始まった新しい施策で条件が変わりやすいため、参加デベロッパーや銀行、条件は必ず公式で最新をご確認ください。

出典:DLD「First Time Home Buyer Programme」

日本側でかかる税金と提出義務

ドバイには個人の所得税やキャピタルゲイン税がありませんが、それだけを見て「無税だから有利」と考えるのは危険です。日本に住んでいる人(居住者)には、ドバイの不動産から得た所得にも日本の所得税・住民税が課され、財産の状況によっては提出義務も生じます。ここでは日本側で発生する税金と提出義務を、国税庁の一次情報にもとづいて整理します。なお、個別の課税判断は状況によって変わるため、必ず税理士にご確認ください。

売却益には日本で課税される

ドバイの不動産を売って利益(譲渡所得)が出た場合、日本の居住者にはその利益に日本の税金がかかります。税率は保有期間で変わり、譲渡した年の1月1日時点で所有5年超なら長期譲渡所得として所得税15%+住民税5%(No.3208)、5年以下なら短期譲渡所得として所得税30%+住民税9%(No.3211)です。これに加えて、復興特別所得税が基準所得税額の2.1%かかります。取得費が分からない場合は、譲渡価額の5%を概算取得費として使えます(No.3208)。さらに注意したいのが、令和3年以後、簡便法で耐用年数を計算した国外中古建物の減価償却費に相当する損失部分は、給与などと損益通算できなくなった点です(No.1391)。ドバイ側で税金がかからなくても、日本側での課税は残る——この前提で資金計画を立てることが大切です。

出典:国税庁タックスアンサー No.3208/No.3211/No.1391(令和7年4月1日現在法令等)。

5,000万円超は国外財産調書が要る

税金の納付とは別に、財産の状況に応じた「提出義務」もあります。代表が国外財産調書で、12月31日時点で国外財産の合計額が5,000万円を超える居住者(非永住者を除く)は、翌年6月30日までに提出します(No.7456)。期限内に提出していれば、後で申告漏れが見つかっても過少申告加算税などが5%軽減され、逆に未提出や記載漏れがあると5%加重(書類を示せない場合は10%加重)されます。正当な理由なく期限内に出さない、または虚偽記載をした場合は、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象です。このほか、所得2,000万円超かつ12月31日時点で3億円以上の財産(または1億円以上の国外転出特例対象財産)を持つ人は、財産債務調書の提出が必要です(No.7457)。ステップ3の国外送金等調書(100万円超)とあわせ、日本側で生じる三つの提出義務として押さえておきましょう。

出典:国税庁タックスアンサー No.7456/No.7457(令和7年6月1日現在法令等)。

ドバイの不動産購入でよくある質問

Q1. 現地に行かずに購入できますか?

できます。日本にいる場合は、委任状(POA)で現地の代理人に手続きを任せる方法が一般的です。前述のとおり、登記そのものは非居住の外国人でも有効なパスポートで行えるため、代理人を通じて名義変更まで完了できます。ただし注意点があります。Dubai Nowアプリを使ったオンラインの売買は、UAEのIDを持つ人だけが対象で、非居住者は利用できません。オンラインで完結する範囲と、代理人が窓口で行う範囲を分けて考える必要があります。また、購入とあわせてゴールデンビザまで取得する場合は、申請時に本人がUAE国内にいる必要があるため、その段階では渡航が必要です。「物件を買うだけなら渡航不要」「ビザまで取るなら渡航が必要」と、目的で分けて計画すると分かりやすくなります。

Q2. ローンは日本人でも組めますか?

金利や融資割合(LTV)、審査基準は金融機関ごとに大きく異なるため、本記事では組めるかどうかを一律には断定しません。実務上は非居住者向けの住宅ローンを扱う金融機関もありますが、条件は個別に確認する必要があります。費用面で公式に確定しているのは、ローンを使う場合の抵当権登記手数料で、DLDの規定によりローン金額の0.25%、手続きの所要時間は20〜25分です。金利やLTVといった融資条件は変動が大きく一次情報として断定できないため、ここでは深追いせず、ドバイの不動産ローンについては別記事に整理しています。まずは抵当権登記に0.25%の費用がかかることを費用計画に織り込み、具体的な借入条件は金融機関に直接確認するのが確実です。

内部リンク:https://ddcrest.com/column/dubai-real-estate-loan-financing/

Q3. ゴールデンビザは何年間有効ですか?

この点は、公的な情報源の間で公表が食い違っているため、断定を避けて両論を併記します。ドバイ土地局(DLD/2026年7月時点)は、不動産投資家枠のゴールデンビザを「10年・更新可」と明記しています。一方、UAE連邦政府ポータルのu.ae(出典はICP/2026年7月更新)の一覧表では、「公共投資は10年、不動産投資は5年」と記載されています。同じ不動産投資でも、DLDは10年、連邦ポータルは5年と、公表内容が一致していません。多くの解説記事は一律「10年」と書いていますが、実際には管轄当局の間で表記が分かれているのが現状です。有効期間は申請の可否や更新計画に関わる重要な条件のため、申請前にDLDおよびICPの公式情報で必ず最新をご確認ください。

Q4. 購入後にかかる税金はありますか?

購入後にかかるものは、ドバイ側と日本側に分けて考えます。ドバイには個人の所得税やキャピタルゲイン税がありませんが、これだけを取り出して「無税だから有利」と考えるのは適切ではありません。日本に住んでいる人(居住者)には、ドバイの不動産から得た家賃収入や売却益にも、日本の所得税・住民税が課されます。また、物件を保有している間は、共用部の維持管理に使われるサービスチャージがかかります(金額は物件ごとに異なるため、DLDのService Charge Indexで確認できます)。売却益への課税や、財産額に応じた提出義務の詳細は、本文の「日本側でかかる税金と提出義務」で整理しています。最終的な税額や手続きは状況によって変わるため、必ず税理士にご確認ください。

まとめ|費用と期限を数字で押さえる

最後に、ドバイ不動産の購入で押さえるべき費用と期限を、確度の高い公式データだけで一覧にまとめます。数字に迷ったら、この表と各出典に立ち返ってください。

項目数値・期限
DLD登録料売買価格の合計4%(規定は売主2%+買主2%)
定額の手数料Title Deed AED250ほか6項目(AED建て)
オフプランの仮登記(Oqood)SPA署名日から90日以内
登記・権利証登記 約25分/Title Deed発行 約5分
抵当権登記手数料ローン金額の0.25%
ゴールデンビザ(本人分)AED9,884.75/所要7〜10営業日
国外送金等調書100万円を超える送金で提出(翌月末日)
国外財産調書12/31時点5,000万円超で翌年6/30まで

本記事の数値の出典は以下の通りです。