ドバイのマンション購入|日本から買える条件と手順、費用の全体像

ドバイのマンション購入|日本から買える条件と手順、費用の全体像|ドバイ不動産のコラム

本記事の情報は2026年8月時点のものです。制度は今後変更される可能性があります。

「日本に住んだまま、本当にドバイのマンションを買えるのだろうか」

「手順が何段階あるのか、想像がつかない」

「買った後にいくらかかるのか、そこが一番知りたい」

海外不動産の購入を検討する経営者や医師の方から、こうした声をよく耳にします。セカンドハウスや将来の移住を視野に入れている方も少なくありません。ただ、制度や手続きの全体像がつかめないまま検討が止まってしまうケースも多く見られます。特に初めての海外不動産では、何から手をつければよいか迷いがちです。

結論から言うと、日本に住んだままドバイのマンションを購入できます。手順は大きく5つの段階に分かれており、順に進めれば迷うことはありません。5つの段階には、それぞれ確認すべきポイントがあります。ただし見落としやすいのが、購入後に毎年かかる管理費(サービスチャージ)です。

この記事では、日本から購入できる条件を説明します。購入までの5ステップ、購入時の一時費用と毎年の管理費の違いも解説します。あわせて、メリットとデメリット、相場や値下がりの不安を公式データで確かめる方法も紹介します。まずは「そもそも買えるのか」という最初の疑問から見ていきましょう。

日本に住んだままドバイのマンションは購入できる

結論から言うと、日本に住んだままドバイのマンションを購入できます。ただし条件は3つに分かれます。買えるエリア、購入方法、そして所有の仕組みです。

ドバイのマンションも、日本と同じように1戸ずつ分けて所有します。この形を区分所有(建物の一部を自分だけの持ち分として所有し、廊下やエレベーターなどの共用部は全員で維持する仕組み)と呼びます。ドバイの制度では、その1戸を「住戸」という単位で登録します。

この前提を押さえたうえで、日本のマンションとの違いを見ていきましょう。

項目日本のマンションドバイのマンション
所有の形建物を区分所有する住戸(Unit)単位で登録する
管理費の決まり方管理組合が決める政府機関が承認した額になる
買える人の条件制限は基本的にない購入できるエリアが決められている

この章では、次の3つの観点から購入できる条件を説明します。

外国人が買えるエリアは決められている

ドバイでは、外国人が所有権を持てる区域が制度で定められています。この区域を『フリーホールド』(freehold=外国人でも土地・建物の所有権を持てる区域)と呼びます。ドバイ国内であれば、どこでも自由に購入できるわけではありません。エリアを誤ると外国人名義での登記ができないため、事前の確認が欠かせません。

対象区域は制度の見直しで変わることがあるため、本記事では個別のエリア名を挙げていません。候補は複数を比較しておくと安心です。検討中のエリアが対象かどうかは、取扱事業者または公式の情報で必ず確認してください。

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現地に行かずに購入する方法がある

日本に住んだまま、現地へ渡航せずに購入手続きを進める方法があります。オンラインでの内覧、委任状の活用、電子登記など、現地に行かなくても進められる仕組みが用意されています。特に多忙な経営者や医師にとって、現地へ何度も足を運ばずに進められる点は大きな利点です。

ただし、実際にどこまで現地に行かずに進められるかは、物件やデベロッパーによって差があります。渡航が必須ではないとはいえ、契約内容の最終確認は重要です。進め方の可否は物件や状況によって異なるため、個別の状況については無料相談で確認することをおすすめします。手続きの詳しい流れは、次の記事にまとめています。

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日本のマンションとは所有の仕組みが違う

章の冒頭で触れたとおり、区分所有という考え方は日本もドバイも同じです。戸惑いやすいのは、その先の手続きの部分です。

具体的には、登録先が日本の法務局ではなく土地局(DLD=ドバイ土地局)になります。また、管理費の水準に行政の承認が必要になる点も、日本の制度とは異なります。違いを知らずに購入すると、想定外の負担に驚くこともあります。管理費については、後の章で詳しく説明します。

ドバイでマンションを購入する5つのSTEP

結論から言うと、ドバイのマンション購入は大きく5つの段階に分かれます。STEP1で候補を絞り、STEP2で契約を結び、STEP3で代金を送金し、STEP4で名義を移し、STEP5で管理費の引き継ぎを確認します。手順の詳細は購入手順を解説した記事にまとめているため、ここでは流れと、マンションならではのSTEP5を中心に説明します。予算や目的を先に決めておくと、後の判断がスムーズになります。

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この章では、次の5つのSTEPに沿って説明します。

STEP1 買えるエリアと間取りを絞る

最初のSTEPでは、予算の上限を決め、自宅として使うか投資として持つかを決め、間取りの候補を2つ程度に絞ります。この3つを固めてから、物件探しを始めます。候補が固まるほど、後続のSTEPがスムーズに進みます。

いきなり物件情報を集め始めると、条件が定まらず判断に時間がかかります。この段階で、公式の取引データや賃料の目安をあらかじめ見ておくと、後の価格判断がしやすくなります。公式データの引き方は、後の章で詳しく説明します。エリアの詳しい相場については、価格を解説した記事も参考になります。

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エリアごとの特徴を比べてから候補を絞りたい場合は、次の記事も参考になります。

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STEP2 予約金を払って売買契約を結ぶ

候補が決まったら、物件を押さえるために予約金を支払い、売買契約を結びます。予約金は物件を確保する意思表示であり、契約の締結に進む前提になります。予約金は物件によって性質が異なるため、返金条件も必ず確認しておく必要があります。

契約書には、物件情報、支払い条件、引き渡し時期などが記載されます。内容を1つずつ確認してから署名することが大切です。予約金の金額や契約の書式は、物件やデベロッパーによって異なるため、断定的な基準はありません。事前に確認すべき項目として押さえておきましょう。

STEP3 代金を日本から送金する

契約後は、日本の銀行からドバイへ物件代金を送金します。購入手続きの中でも、送金は所要日数が最も読みにくい工程です。

送金にあたっては、支払い先の口座が正しいかどうかの確認が欠かせません。代金は、エスクロー口座(escrow account=取引完了まで第三者機関が資金を預かる口座)で管理されます。この口座宛てになっているかを、必ず確認しましょう。送金の必要書類や所要日数、送金目的の申告方法といった実務面は、送金を解説した記事にまとめています。

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STEP4 売主の承諾書を取って名義を移す

送金が完了したら、売主から名義変更に異議がない旨の承諾書を取得します。この書類をNOC(No Objection Certificate)と呼び、売主が名義変更に反対しないことを証明します。この書類がないと、登記手続きに進めません。この段階で売主とのやり取りに時間がかかることもあるため、余裕を持って進めましょう。

承諾書を取得したら、土地局(DLD)での登記手続きに進み、名義が買主に移ります。承諾書の取得方法や登記の具体的な流れは、購入手順を詳しく解説した記事にまとめています。

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STEP5 管理費の引き継ぎを確認する

名義の移転が終わっても、マンションの購入手続きはそこで終わりではありません。マンションは住戸(Unit)ごとの区分所有であるため、共用部の維持にかかる管理費(サービスチャージ)が必ず発生します。管理費は物件を保有する限り毎年かかる費用であり、購入前の資金計画にも関わります。

前の所有者が管理費を滞納していないか、引き継ぎの時点で確認しておく必要があります。未払いが残ったまま名義を引き継ぐと、後になって思わぬ負担が発覚することがあります。特に中古の物件を購入する場合は、この確認が欠かせません。

管理費がどのように決まり、どこで金額を確認できるかについては、次の章で詳しく説明します。

ドバイのマンションを購入するメリット

ドバイのマンション購入には、いくつかのメリットがあります。ただしメリットだけを見て判断すると、あとで想定外の負担に気づくことになります。メリットとデメリットは必ずセットで確認してください。ここでは確度の高い事実に絞って、次の3点を紹介します。

なお本記事では、金額をドバイの通貨AED(ディルハム)で表記します。1AEDは日本円でおよそ43円です(2026年8月16日時点の目安。為替により変動します)。

収益は家賃収入と売却益の2つに分かれる

ドバイのマンションで得られる収益は、家賃収入(インカムゲイン)と売却益(キャピタルゲイン)の2つに分かれます。

家賃収入は保有中に継続して得る収入で、売却益は売却時の価格差から得る利益です。両者は性質が異なり、狙い方も変わります。

具体的な利回りの水準は、物件やエリアによって大きく異なります。数字だけを切り取ると判断を誤るため、条件をそろえて比べることが欠かせません。利回りの考え方と目安は別記事にまとめています。

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現地では個人に所得税がかからない

UAE(アラブ首長国連邦)は、個人に所得税を課していません(u.ae公式、2026年8月時点)。

ただしこれはUAE側の制度に限った話です。日本に住んでいる方が家賃収入や売却益を得た場合、日本側では別途課税の対象になります。

税負担がまるごと軽くなるわけではありません。この点は次章で詳しく説明します。

200万AED以上の購入で居住ビザの対象になる

200万AED以上の不動産を購入すると、居住ビザ(ゴールデンビザ)の申請対象になります(DLD公表、2026年8月時点)。日本円ではおよそ8,700万円が目安です(1AED=43.36円換算、2026年8月16日時点)。複数物件の合計額でも要件を満たせます。

抵当(住宅ローンの担保設定)が付いた物件でも、銀行から異議のない旨のレターを得られれば申請できます。

在留期間は、土地局は10年、政府ポータルのu.aeは5年と記載が分かれており、現時点で断定できません。要件の詳細は別記事で解説しています。

あわせて読みたい ドバイに永住権はある?ゴールデンビザ制度の実態と取得条件

購入前に知っておきたいデメリットとリスク

メリットだけで判断を終えないことが重要です。ここでは判断に必要な負の材料を、同じ粒度で並べます。次の4点を順に確認してください。

価格は市況で上下し値下がりもありうる

ドバイの不動産価格は、市況によって上下します。値上がりする局面もあれば、値下がりする局面もあります。

どの時期にどれだけ動くかを事前に言い当てることはできません。値上がりを前提にした資金計画は避けてください。

価格の動きが気になる場合は、公式の取引データを自分の目で確認する方法があります。詳しい調べ方は後の章で案内します。

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日本に住んでいれば日本側で課税される

UAE側で個人の所得税がかからないことと、日本の居住者が課税されることは別の話です。

日本に住んでいる方がドバイの物件から家賃収入や売却益を得た場合、日本側で申告の対象になります。

税負担がまるごと軽くなるという誤解は避けてください。申告の具体的な手続きは別記事にまとめています。

あわせて読みたい ドバイの不動産で家賃収入を得たら?日本の申告と売却時の税金の考え方

毎年かかる管理費を見落としやすい

マンション購入では、購入時に一度だけかかる費用にだけ注目しがちです。

しかしマンションは区分所有(建物の一部を単独で所有する仕組み)である以上、保有中は毎年、管理費(サービスチャージ)が発生します。

この管理費を見落とすと、保有コストの見積もりが大きく狂います。管理費は物件ごとに異なり、公式に確認する方法があります。詳しくは後の章で説明します。

管理と賃貸付けは現地に任せることになる

日本に住みながら物件を保有する場合、入居者の募集や家賃の回収、修繕への対応は現地の管理会社に委託することになります。

委託先をどう選び、どんな契約条件にするかが、実質的なリスクになります。

管理会社が登録制の事業者であることは、次章で補足します。委託先選びは購入前から検討しておく必要があります。委託先を見極める観点は、別記事にまとめています。

あわせて読みたい ドバイ不動産の管理会社はどう選ぶ?購入後の運用で押さえたいポイントとは 

マンション購入時に一度だけかかる費用

ここで扱うのは、購入時に一度だけかかる費用です。保有中に毎年かかる管理費は次章で説明します。

費用は複数の項目に分かれ、物件によって金額が変わります。ここでは公式に定められた料金項目を、そのまま順に紹介します。

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登録料は売主2%・買主2%かかる

不動産の登録には登録料がかかります。規定では売主2%・買主2%です(DLD公表、2026年8月時点)。

ただし実務では、買主が4%分をまとめて負担する取引もあります。これはあくまで慣行であり、規定そのものではありません。

契約時にどちらの負担になるか、必ず確認してください。登録料の内訳は別記事で詳しく解説しています。

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仲介手数料が別途かかる

不動産の登録料とは別に、仲介を依頼した会社への手数料がかかります。物件の紹介から契約、登記の手続きまでを進める対価として発生する費用です。

料率や、売主と買主のどちらがどれだけ負担するかは、取引によって異なります。契約前に、金額と支払いのタイミングを見積書で確認しておく必要があります。

登録料と権利証の費用だけで資金計画を立てると、想定より手元資金が必要になることがあります。購入時にかかる費用は、まとめて把握しておきましょう。

仲介手数料の考え方と内訳は、別記事にまとめています。

あわせて読みたい ドバイ不動産の仲介手数料は何%?購入・賃貸・売却の費用総額を全公開

権利証の発行にも手数料がかかる

所有権を証明する権利証(Title Deed)の発行にも、別途手数料がかかります。

公式表記ではAED250です。これにKnowledge feeのAED10、Innovation feeのAED10が加算されます。日本円にすると、この3項目で合わせておよそ1万1,700円です(1AED=43.36円換算、2026年8月16日時点の目安)。

図面の枚数に応じてさらに加算される項目があるため、実際の金額は物件によって変わります。詳しい内訳は購入の手順を解説した記事にまとめています。

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建設中の物件は登録の手続きが別になる

完成済みの物件と、建設中の物件(オフプラン。工事完了前に契約する物件)では、登録の手続きが異なります。

建設中の物件には仮登録にあたる制度があり、期限や手数料は完成済みの物件とは別建てになります。

期限は物件や契約の条件によって変わるため、契約前に個別の確認が必要です。完成物件とオフプランの違いは別記事で詳しく解説しています。

あわせて読みたい ドバイ不動産の完成物件とオフプラン!目的別の違いとメリット・デメリット

購入後に毎年かかる管理費(サービスチャージ)

ドバイのマンションを購入すると、管理費(サービスチャージ。共用部の維持にあてる年会費)が毎年かかります。これは日本のマンションの管理費・修繕積立金にあたる費用です。

この管理費は、政府機関の承認を経た金額として公開されています。物件を決める前に、自分でその金額を確認できる仕組みがあります。実額は物件ごとに異なるため、ここでは実額そのものではなく、確認の手順を示します。

手順さえ分かれば、購入を検討している段階から金額を把握できます。

この章では、次の4点を順に説明します。

管理費は政府機関が承認した額になる

ドバイのマンションのような共同所有物件(複数の所有者が建物を共有する物件)では、管理費が承認制のもとで公開されています。承認しているのはRERA(不動産規制庁。共同所有物件の管理費を承認する政府機関)です。土地局(DLD)は2026年8月時点で、管理費を「RERAが承認した料金」として公開しています。この承認は、プロジェクト単位で行われる点が特徴です。プロジェクト名・用途・対象年を指定すると、その物件の承認額が示される仕組みになっています。買う前に承認額を確認できるため、購入後の負担を数字で把握したうえで判断できます。

RERAがどのような機関で、ほかに何を登録・承認しているかは、別記事で解説しています。

あわせて読みたい ドバイのRERAとは?不動産投資家が確認したい制度と登録情報

次の項目では、実際にどこで、どう確認できるかを説明します。

買う前に公式アプリで金額を確認できる

管理費は、DLD公式サイトまたは公式アプリ「Dubai REST」から確認できます。手順は次の3ステップです。

  1. 公式サイトまたはアプリにログインする
  2. 確認したいプロジェクト名・用途・年を選ぶ
  3. 表示された管理費を確認する

照会にかかる時間は即時です。プロジェクト名が分かれば、契約前の段階でも確認できます。物件を決める前にこの手順を踏んでおけば、購入後にかかる負担が具体的に見えてきます。候補が複数ある場合は、同じ手順を物件ごとに繰り返せば比較できます。導線はDLD公式サイトと公式アプリの2つに絞って案内します。独立系のポータルを案内する記事もありますが、本記事では公式の2経路のみを紹介します。

確認に現地の居住資格は求められない

この照会サービスに、居住資格による利用制限はありません。日本に住んだままでも、現地に住んでいる人と同じ手順で確認できます。海外在住であることを理由に、確認を断られることはありません。ただし、確認には公式サイトまたは公式アプリへのログインが必要です。

登録なしで誰でもすぐ見られるわけではない点に注意してください。ログインさえ済ませれば、日本の自宅や職場からでも同じ画面を見られます。

日本にいる段階から購入前に管理費を把握できることは、この照会サービスの実務的な利点です。契約を急がされていると感じたときほど、この手順を踏んでから判断することをおすすめします。

共用部の維持費が部屋の広さに応じてかかる

共用部の維持費は、区分所有者が部屋の広さ(専有面積)に応じて負担する仕組みです。エレベーター・プール・警備など、共用施設の維持にあてられます。

共用施設が充実している物件ほど、維持にかかる費用も大きくなる傾向があります。日本のマンションの管理費・修繕積立金に近い性質を持つ費用だとイメージすると分かりやすいでしょう。

管理を担うのは、土地局(DLD)に登録された管理会社です。管理を任せる会社が土地局の登録制のもとにあることは、購入後の安心材料のひとつです。

管理会社が変わっても、管理費の承認手続きは同じ枠組みで行われます。物件ごとの承認額は、前項で紹介した手順で確認できます。気になる物件が複数ある場合は、それぞれで照会しておくと比較しやすくなります。

マンションの相場を公式データで確かめる方法

マンションの相場は、公式データを自分で引くことで確認できます。土地局(DLD)は、実際の取引記録や賃料の指数を公開しています。条件を絞り込めば、狙っているエリア・間取りに近い実例を見つけられます。相場は時期とエリアで動きます。だからこそ、他社がまとめた数字を読むより、公式データを自分で引くほうが確実です。ここでは、その検索の手順を示します。

この章では、次の4点を順に説明します。

公式サイトで実際の取引価格を検索できる

土地局(DLD)は、実際に成立した売買記録を「Real Estate Data」というオープンデータで公開しています。期間を指定して検索でき、結果はCSV形式でダウンロードできます。狙っているエリア・時期に近い取引を、自分の目で確認できる仕組みです。より古い年度のデータは、公式サイトから別のサイトへ案内されます。案内先はDubai Pulse(デジタル政府のオープンデータ基盤)です。この手順を使えば、他社の記事に頼らず、自分の目で価格の実例を確かめられます。

部屋・居住用・外国人が買える物件で絞り込む

検索の精度を上げるには、4つの条件で絞り込みます。

検索条件選ぶ項目
物件タイプUnit(住戸。1部屋単位のデータ)
用途Residential(居住用)
所有区分Freehold(外国人が所有権を持てる区分)をYesに設定
登録種別Ready(完成済み)またはOff Plan(建設中)で分ける

物件タイプを「Unit」に絞るのは、土地や建物全体ではなく、マンションの1住戸に対象を限定するためです。所有区分を「Freehold」に限定することで、外国人が購入できない物件を除外できます。完成済みと建設中では、価格の決まり方が異なります。

あわせて見ると、条件に近い実例を絞り込みやすくなります。この4条件を組み合わせると、マンションの実際の取引だけを抽出できます。完成済みと建設中は性質が違うため、必ず分けて見ることが大切です。

間取りごとの家賃の目安も公式に調べられる

賃料の目安は、土地局の「Rental Index(賃料指数)」で調べられます。この指数は、ベッドルーム数(1BR・2BRなど、寝室の数を示す表記)を指定して検索する仕組みです。

間取り別に賃料の水準を見るという切り口は、公式の指数そのものが採用している軸です。実際の賃料は物件ごとに異なるため、ここでは実額を示さず、検索の仕方を案内します。

エリア名や建物名も条件に加えられるため、より狙っている物件に近い比較ができます。賃貸に出す予定がある場合は、この指数を見ておくと収支の見通しを立てやすくなります。間取りの表記は日本の1LDK・2LDKとは異なる形式ですが、寝室数で対応関係をイメージできます。

値下がりが心配なときも同じ手順で確かめる

価格が値下がりしないか気になる場合も、同じ取引データの手順で確かめられます。検索期間を古い時期から最近まで変えて、取引記録を引いてみてください。

同じエリア・間取りで価格がどう動いたかを、自分の目で追えます。将来の値動きは、供給や需要、為替など多くの要因で変わります。

そのため本記事では、値下がりする・しないという見通しは示しません。「暴落する」「もう下がらない」といった断定的な情報を目にすることもありますが、あくまでも作成者の見解であることを念頭に入れておきましょう。

また、判断材料は公式データにあるため、気になる期間を自分で指定して確かめることをおすすめしています。数字を見て自分で判断できる状態にしておくことで値下がりへの不安の一番の備えになります。

下落や暴落と言われる背景については、別記事で整理しています。

あわせて読みたい ドバイの不動産は下落している?暴落の噂と本当のところをやさしく解説

完成した部屋と建設中の部屋で変わる買い方

ドバイのマンションには、完成した部屋(Ready)と建設中の部屋(Off Plan。オフプラン)の2つの選び方があります。どちらが得かは断定できません。支払い方や資金の準備の仕方が異なるため、ここでは特徴を整理します。

あわせて読みたい ドバイ不動産の完成物件とオフプラン!目的別の違いとメリット・デメリット

この章では、次の2点を順に説明します。

完成した部屋は引き渡しと同時に名義が移る

完成した部屋(Ready)は、代金の支払いと引き渡しがほぼ同時に進みます。その時点で、名義もあわせて移ります。購入後すぐに住める、あるいは貸し出せる点が利点です。

一方で、まとまった資金を一度に用意する必要があります。すぐに住める、あるいは貸し出せるという特徴は、移住や投資をすぐに始めたい人に向いています。

支払いのタイミングを分散できない点は、資金計画に大きく影響します。購入を決める前に、資金の準備状況を整理しておくことが欠かせません。

また、中古の完成物件を買う場合は、注意点が1つあります。前の所有者から管理費(サービスチャージ)の精算・引き継ぎが済んでいるかを確認しておきましょう。新築の完成物件であれば、この確認は基本的に不要です。

建設中の部屋は支払いを分けて進められる

建設中の部屋(Off Plan。オフプラン)は、工事の進み具合に応じて代金を分割で支払う仕組みです。購入時の初期負担が軽くなる一方、完成前のため実物を確認できません。初期の支払いが少ない分、まとまった自己資金を用意しにくい人にも選びやすい方法です。

引き渡し時期が、予定から動く可能性もあります。ただし、完成が遅れれば、住み始めや貸し出しの時期も後ろにずれます。実物を見られない分、図面や仕様書での確認がいっそう重要になります。

支払った前払い金には、一定の保護制度が用意されています。完成済みと建設中のどちらを選ぶかは、資金の準備状況に合わせて判断しましょう。

ドバイのマンション購入でよくある質問

ここでは、ドバイのマンション購入で寄せられることが多い質問に、本文の要点を交えてお答えします。

日本に住んだままでも購入できますか?

結論から言うと、日本に住んだままドバイのマンションを購入できます。現地の不動産会社とオンラインで内覧や商談を進められるため、必ずしも渡航は必要ありません。委任状を使えば手続きも代行できます。ただし外国人が購入できるエリアは制度で決まっているため、候補地は事前に確認しておく必要があります。詳しい手順は本文の購入ステップで解説しています。

いくらから購入できますか?

金額は物件のタイプやエリア、間取りによって大きく異なり、一概にはいくらとは言えません。ご自身の希望条件に近い実例は、土地局が公開する取引データを検索すれば確かめられます。なお居住ビザの取得を目指す場合は、200万AED(日本円でおよそ8,700万円)以上の購入が一つの目安になります。相場が気になる方は、本文で紹介する公式データの調べ方を参考にしてください。

中古のマンションも買えますか?

結論として、中古のマンションも問題なく購入できます。ただし中古の場合は、前の所有者が管理費(サービスチャージ)を滞納していないか確認が必要です。引き継ぎの手続きも忘れずに行う必要があります。中古と新築のどちらが得かは、資金計画や利用目的によって異なるため一概には判断できません。管理費の照会方法は本文で詳しく説明しています。

買った後に人へ貸せますか?

結論として、購入したマンションを賃貸に出すことも可能です。ただし日本から運用する場合は、入居者募集や家賃回収を現地の管理会社に委託するのが前提になります。また得られた家賃収入は、日本に住んでいる以上、日本側でも申告の対象になる点に注意が必要です。詳しい申告の考え方は、日本側の課税を解説した記事にまとめています。

ドバイの家賃収入と日本の課税

管理費は毎年いくらですか?

結論として、管理費(サービスチャージ)は物件ごとに金額が異なり、一律の額は決まっていません。この料金は不動産規制庁(RERA)が承認した額として公式に公開されており、購入前に物件名を指定して照会できます。気になる物件が見つかったら、購入前にご自身で金額を確かめることをおすすめします。照会の具体的な手順は本文で解説しています。

ローンは日本人でも使えますか?

ドバイでは不動産の購入に融資を利用できる場合があります。ただし日本に住んだままの非居住者が使えるかどうかは、金融機関の方針や物件の条件によって変わります。組める、あるいは組めないと一律に言い切れるものではありません。

自己資金をどれだけ用意するかで進め方も変わるため、融資を検討する場合は早い段階で条件を確認しておくことをおすすめします。融資の条件と資金計画の考え方は、別記事にまとめています。

ドバイ不動産ローンは使える?非居住者の条件と資金計画

まとめ|ドバイのマンション購入は管理費まで含めて判断する

ドバイのマンションは、日本に住んだままでも購入できます。手続きは大きく5つのステップに分かれ、順を追って進めれば迷うことはありません。

購入時に一度だけかかる費用と、保有中に毎年かかる管理費は分けて把握することが大切です。とくに管理費は物件ごとに異なるため、購入前に公式サイトやアプリで確認しておくと安心です。

相場や値下がりへの不安も、憶測に頼らず土地局の公式データで自分自身の目で確かめられます。気になる物件が見つかったら、公式の取引データを検索してみてください。

本記事の情報は2026年8月時点のものです。制度は変更される場合があります。投資判断はご自身の責任で行い、税務・法務に関わる判断は専門家にご相談ください。

ドバイ不動産の制度を体系的に理解したい方には、特典もご用意しています。LINE友達追加いただくと、『ドバイ不動産投資ガイド』を無料でお届けします。まずは全体像をつかむところから始めてみませんか。